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2006年12月24日 (日)

特撮DVD-BOX特集

●宇宙刑事シャリバン
 赤く輝き、ハイテク感あふれるメタルスーツ。80年代のニュー特撮ヒーロー、それが宇宙刑事だ。第2作のシャリバンは、勇気と優しさを教える男。見どころはJACの面々が身体をはったボディ・アクション。吊り橋や断崖からジャンプしながら全身が光につつまれ、ぐぐっとポーズを決める変身シーンは、まさに特撮の醍醐味だ。勇ましい渡辺宙明の音楽に乗せ、レーザーブレードは敵を切り裂き突き刺す。元祖スターウォーズを越える迫力に、大興奮する。

発売・東映ビデオ/バラ売り 全5巻(第1巻初回には特典BOXつき)/出演・渡 洋史、降矢 由美子、西沢利明、名代杏子ほか/監督・小林義明、田中秀夫、小笠原猛、辻理、小西通雄ほか/1983年東映作品


●帰ってきたウルトラマン
 町がスモッグに煙りだしたあのころ。もう無邪気な子供ではいられない……そんなたそがれた感覚を、僕らは持ち始めていた。本作には、そんな70年代的空気がいっぱいに詰まっている。M78星雲から帰還したウルトラマンにも、傷つき悩み苦闘する人間くささがあふれていた。隊員同士の軋轢や、コンプレックスを抱いた青年など、大人を感じさせるドラマが多いのも特徴。今回は先進のデジタルリマスターにより、驚くべき鮮明さで時代の空気がよみがえる。

発売・パナソニックデジタルコンテンツ/バラ売り 全13巻予定/出演・団 次郎、岸田 森、榊原るみ、池田駿介、西田健ほか/監督・本多猪四郎、筧正典、冨田義治、山際永三、大木淳ほか/1971年円谷プロ作品


●バンパイヤ
 バンパイヤとは、普段は人間の姿なのに、あるきっかけで動物に変身してしまう呪われた種族のことだ。虫プロ商事が、手塚治虫の原作を“実写とアニメの合成”で表現した。主演のトッペイは若き日の水谷豊。月を見ると、トッペイの目は輝き、全身に剛毛が生え、牙が伸びて狼に変身する。米国の特殊メイクに先駆け、リアルな変身ものを驚きの映像で描いた。変身後はセルアニメになってしまうが……。手塚先生も自分自身の役で出演している。

発売・コロムビアミュージックエンタテインメント/BOX(7枚組)/原作・手塚治虫/出演・水谷 豊、山本義明、佐藤博、渡辺文雄、左卜全、手塚治虫/脚本監修。福田義之/監督・真船禎ほか/1968年虫プロ商事作品


●快傑ライオン丸
「風よ、光よ! 忍法獅子変化!」変身を忍法としてとらえた斬新な時代劇ヒーロー、それがライオン丸だ。白い獅子の流れるたてがみ、マントをまとった姿に「心」と書かれたヨロイ。天馬にまたがり、刀を構えるその立ち姿の美しさは感動ものだ。ライバル役のタイガージョーの生き様にも共感たっぷり。最終回、自らを犠牲にして大魔王ゴースンに決死の戦いを挑むライオン丸の毅然とした姿は、主人公獅子丸のまっすぐな気性を反映し、ひたすら涙である。

発売・アミューズソフト販売株式会社/BOX(全2巻)/上巻29,800円(5枚組) 下巻25,800円(4枚組)/原作・うしおそうじ/出演・潮哲也、九条亜希子、梅地徳彦ほか/監督・石黒光一、土屋啓之助ほか/1972年ピープロダクション作品


●仮面ライダーV3
 仮面ライダー人気の絶頂期に登場した続編キャラ、それがV3だ。この作品にはあらゆる点に華がある。特に主人公・風見志郎を演じた宮内洋は、ヒーローを演じるために生まれてきたような男。いたるところで目立ちまくる。爆風の中でよろめきながら、びしっとポーズを決め、「変身、ブイスリャ~!」とフシをつけたかけ声とともに、一気にV3に変身。空中アクションも軽やかに、V3キックでデストロン怪人を粉砕する。このカタルシスは最高だ。

発売・東映ビデオ/BOX(9枚組+特典ディスク)/52,000円/原作・石ノ森正太郎/出演・宮内洋、小野ひずる、川口英樹、山口暁、小林昭二ほか/監督・山田稔、内田一作、奥中惇夫、塚田正煕、田口勝彦ほか/1973年東映作品


●愛の戦士レインボーマン
「黄色いブタをぶっ殺せ!」この作品の敵側は宇宙人でも魔王でもない。日本人を抹殺しようとする白人、ミスターKだ。彼の死ね死ね団は、あの手この手で日本人を苦しめようと社会に挑戦する。対するレインボーマンはインドで修行し仏教の力で七つの化身となる力を会得したヤマトタケシ。独特の世界観は、原作者の川内康範ならではのもの。偽札を使う新興宗教が日本社会を混乱させる前半部は、主役の濃い演技とともに、異様に高いテンションで痺れまくり。

発売・東宝/BOX(全4巻)/各12,000円(各2枚組)/原作・川内康範/出演・水谷邦久、平田昭彦、塩沢とき、曽我町子、石川えり子、井上昭文、藤山律子ほか/監督・山田健、長野卓、砂原博泰、六鹿英雄、児玉進ほか/1972年東宝作品


●仮面ライダーアギト
 アギト、ギルス、G3……バイオとハイテクの仮面ライダーを配し、三人ライダーが誕生した。優しい主人公の加え、野性味あるスポーツマン、職務に実直な警官とバリエーションを持たせ、誰かが好きになれるラインを確立、イケメン特撮ブームを不動のものとした。敵側アンノウンの目的やアギト自身の謎など、ミステリアスな雰囲気で引っ張る作風もおいしい。アニメ畑の出渕裕デザインの怪人も美しく、後半登場のアナザーアギトは今でも大人気である。

発売・東映ビデオ/バラ売り 全12巻/各5,800円/原作・石ノ森正太郎/出演・賀集利樹、要潤、友井雄亮、秋山莉奈、菊地隆則ほか/監督・田崎竜太、長石多可男、六車俊治、石田秀範、鈴村展弘、渡辺勝也金田治ほか/2001年東映作品


●スペクトルマン
 本作は、公害問題真っ盛りの時代に製作され、チープな特撮ながら、圧倒的にダークなパワーがフィルムにみなぎっている。汚染物質をもとに生物を改造して怪獣にして地球支配をたくらむ宇宙猿人ゴリ。対抗するスペクトルマンは、公害Gメンと協力して戦う。DVDのパッケージがかなり話題になった。なんとスペクトルマンの「生首」を再現。実物大のマスクの中に、DVDケースを収納可能となっている。既婚者が持ち帰れば、家庭争議になるかも?

発売・アミューズピクチャーズ株式会社/BOX(10枚組)/56,800円/原作・うしおそうじ/出演・成川哲夫、大平透、上西弘次、遠矢孝信、渡辺高光ほか/監督・土屋啓之助、堺 武夫、石黒光一ほか/1971年ピープロダクション作品


【初出:「週刊spa!」(扶桑社)DVD-BOX特集用原稿 脱稿:2003.02.04】

※DVDのリンクは最新のものにしています。現在入手難のものも含みます。

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