« 2017年5月 | トップページ

2017年6月

2017年6月 7日 (水)

ドラマ「怪獣倶楽部」オンエア

6/6深夜(6/7)、関東地方でもTBSでオンエアされました。ご覧いただいた方々、ありがとうございます。

<見逃した方・放送地域でない方>
・以下で配信中です(1週間限定:期間に留意)。
以前書いたかもしれませんが、自分の知る成り立ちについて箇条書きにしておきます。

<オリジナルの怪獣倶楽部>
・「怪獣倶楽部」は実在した怪獣映画研究の同人(団体・会誌名とも)。氷川も所属(最初は高校2年生)。
・当時は「特撮」と呼ぶより「怪獣映画」という呼称を優先。
・円谷プロダクションのプランナーだった竹内博氏の呼びかけで結成
・1974年夏、先行した同人「宙(おおぞら)」(会誌名「PUFF」)のメンバーを中心として「ウルトラマンレオ」放送中の円谷プロで会合が開催。それを母体に月1回、円谷プロで会合がもたれ、1975年になって団体、会誌が発足。
・もともと「宙」は中島紳介氏が「S-Fマガジン」投書欄で「怪獣映画を評価したい」という呼びかけから文通ベースで発足したもの。
・現:怪獣イラストレーターの開田裕治氏は「宙」の関西支部「セブンスター」(会誌名「衝撃波Q」)を結成。その他、後に「プラモ狂四郎」原作者で編集プロデューサーの安井尚志氏を筆頭に、池田憲章氏、聖咲奇氏、金田益実氏、西脇博光氏等々、アニメ・特撮雑誌、レコードで活躍する人材多数が参加。
・造形作家・監督の原口智生氏も参加したが、参加当時は中学浪人。全体に若い。
・他団体の活動と一線を画するのは「本格的研究」を志向した点。「放送リスト」「一次資料=メイキング写真、脚本、当時の雑誌」など客観的材料にもとづく研究、評論をベースとする。それが結果的に黎明期のアニメ・特撮のライター人材を養成することになったが、これは竹内博氏の先見の明によるもの(2001年に書かれた自伝「元祖怪獣少年の日本特撮映画研究四十年」に詳しい)。
・この発想はほぼ同時期に「宇宙戦艦ヤマト」(1974年10月放送開始)のオンエアが始まり、急速にアニメにも傾斜した氷川個人の考え方、活動にも大きな影響をおよぼしているし、メンバーの多くは後にアニメの商業活動でも活躍する。
・氷川が近年こだわる「テレビまんが文化の重要性」におけるハイブリッド、クロスオーバーな結節点的存在。

<怪獣倶楽部に関する文献>
・カタログ誌「まんだらけZENBU」に中島紳介氏が連載
・現在入手可能な文献は、資料性博覧会09会場限定冊子・中島紳介『PUFFと怪獣倶楽部の時代』。ドラマ放映にあわせ、通販中。原作というわけではなく、メンバー取材構成に基づくドキュメンタリー形式。残部50ほどとのこと。詳細は以下リンクで。
商品番号:Mani-00HMTW48 (0700003320-0000000)
https://order.mandarake.co.jp/order/detailPage/item?itemCode=1066271192&ref=list

<ドラマ化経緯>
・中島紳介氏連載がきっかけで、ドラマの題材に選ばれることに。
・ドキュメンタリーなどではなく、青春ストーリーとして再構成。
・1対1でモデルの人物がいるわけではなく、「リーダー」「絵の得意なメンバー」「音楽に詳しいメンバー」のように「キャラ化」した上でドラマを構成。
・複数人を合成して1キャラ化している点があるなど、「この人のモデルは**さんですね」と特定することに、あまり意味はない(と、当事者としては思いたい)。

<氷川所感>
・会合場所が喫茶店となっていて、恋愛話が核となっているように、史実から大きな飛躍がある。しかし「現代の若者が見るドラマ」としては、むしろ歓迎。
・「協力」クレジットに関しては、取材とシナリオチェックで「らしさ」を感じるようなディテール加味の部分。
・たとえば、「脳内上映」(たしか「脳内再生」と言ったような)みたいにおおげさな言葉を使う、ガッツ星人はウソでも2体出してほしい、など願望として提示。いくつか反映されているようで嬉しい。
・自分でも忘れていたが、「テレビの録音を会員といっしょに聞いていたら、母親の呼ぶ声が入っていた」という恥ずかしい事件は、氷川が提供した実話ベース(苦笑)。
・ホントは電気少年だったから、テレビからの録音は外部端子(しかもAUX)ですでに問題なく行っていたのだが、友人から借りたソノシートはピンジャックのケーブルがなく、仕方なくステレオからマイクで録音したまま数年が経ち、失念していたという顛末。巻き戻してリテイクすればすむことなのだが、それを思いつかないのが中学生の浅知恵。たしか安井さんに「ケーブル使うんだよ」と言われたが、もちろんそんなことは知っていたのでした。
・全体にはフィクション度が高いわりに、そうしたディテールが拾われてることもあって、好感度高い。シナリオを文字だけで読んだときは「普通、彼女は怒って別れるよな」と思ったような部分も、「相手の顔と人柄が良ければ仕方ないのか」と感じさせるのが、ドラマの力だなあと、もはやすっかり他人事(笑)。
・イマジナリーフレンド的な怪獣(宇宙人)が予想外に愛らしく感じるので、「還暦近い今でも怪獣好きなんだなあ」とも思いました。
 「ウルトラセブン50周年」という記念の年に、ありがたい企画だと感じています。ひとたびオンエアされれば、あとは視聴者のものだと思いますので、どうか全4話を楽しんでいただければと思います。よろしくお願いします。

|

« 2017年5月 | トップページ