人形アニメ『パラノーマン ブライス・ホローの謎』公開中!
プレスシート、パンフレットをお手伝いしました映画『パラノーマン』が公開中です。
このページのイントロダクション等を執筆しました。
http://paranorman.jp/sp/intro.html
『コララインとボタンの魔女』のスタッフが作りあげた3D立体視作品で、顔が表情豊かに変化しますがCGIではなく、模型の顔を1コマずつ置き換えてライトをあてて撮った人形アニメです。堅いはずの頬が膨らんだりするのは3Dプリンターにカラー出力を使うことで実現するという、根気のいる仕事。ジョージ・パルが1950年代に「パペトゥーン」というネーミングで硬いはずの人形のトランペターの頬が膨らむという驚きの映像を提示した、その末裔ですね。
注目はキャラクターの“耳”です。以下、それについて書いたコメントを引用します。「「人間性の象徴として扱われてる」と語る。「ノーマンの耳には血の通っていることを感じさせる赤味が宿っていますが、これは死者と生者、過去と現在を対比・交錯させるテーマ上で、もっとも重要な“生命の象徴”としての大きな役割を果たしています。それを全て一切セリフで語らせない自信とストイックさに、いたく心打たれました。それはテーマが“共感”だけに、言葉で言えば崩れてしまうからです。あくまでも映像を媒介にして、共感を誘う姿勢は、実に見事でした。」
ちょっと抽象的なのは、物語の根幹に関わっているところもあるからで。手法とテーマ、物語展開がマッチしたという点でも非常に好きな作品です。ぜひ多くの方に見ていただきたいです。
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