特撮映画美術監督 井上泰幸 [単行本]
メーサー砲やアルファ号などのデザイナーとしても知られる美術監督、井上泰幸さんの本の発売日が近づいてきました。キネマ旬報さんからサンプルをいただいたので、ご紹介です。
『ゴジラ』で知られる東宝特撮映画。それは「特撮の神様」と呼ばれた円谷英二特技監督の仕事が知られています。しかし、映画はスタッフワークです。特にほとんどがスタジオで撮影される特撮の場合、「美術」がキーになります。
美術の仕事は一般にはセットを組む役割ですが、大道具をつくるという役割に加えて、その映画の中にしかない「世界観」を構築するのが役割です。そしてSF映画や怪獣映画では、特殊美術の役割は大きいです。
しかも、ある時期まではメカをデザインし、造形は外注するにしてもミニチュアをセットの中に位置づけるのは、特殊美術の役割でした。この辺、先日亡くなったアニメの美術監督・中村光毅さんがTVアニメ黎明期にマッハ号をデザインしたというのとかぶりますが、ともあれ近年のアニメやCG映画など、フルに異世界を構築するときの手法のルーツとして、井上泰幸さんのお仕事ぶりというのは、ものすごく重要で再評価されるべきだと思います。きちんと取材し、さまざまな画稿ごと紹介したこの書籍が、明日の空想映像を触発することを、切に祈っています。
どんな感じの本かというのを、キネ旬さんのご許可を得て、最後に数点紹介しておきます。サイズはB5横です。帯原稿は庵野秀明監督。「庵野秀明×出渕裕×樋口真嗣×三池敏夫」という座談会も掲載されてます。
出版記念サイン会などもあるようです。
http://www.kinejun.com/book//tabid/95/Default.aspx?ItemId=227
http://www.kinejun.com/book//tabid/95/Default.aspx?ItemId=223
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