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2010年6月14日 (月)

「はやぶさ」大気圏突入

すばらしいプロジェクトでした。
幾多の困難を乗り越え、最後の最後まで「あきらめない」を貫いて、この奇跡の帰還をもたらしたJAXA関係者の尽力に敬服します。

映画『サマーウォーズ』のクライマックスに登場する「あらわし」のモデルが「はやぶさ」であることは有名ですが(一部の制作資料では「はやぶさ」になってます)、宇宙の迷子にならず、無事に大気圏突入できたことが、すばらしいです。
最後の燃え尽きる瞬間の映像は以下で見られます。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20100614/t10015087141000.html

驚くべき美しさ。現実はやはりすごいです。この映像は人の記憶に刻みこまれて、また新しいロマンを生むに違いありません。

さて、「人工物や人間が大気圏突入に際して放つ光が、地球からは美しい流れ星に見える」というロマンは、ブラッドベリの「万華鏡」から「サイボーグ009」を経て、「大空魔竜ガイキング」のエンディングや「ふしぎの海のナディア」の最終回などなど、連綿と継承されている一大ロマンですが、JAXA関係者のツイッターに見逃せない発言があると教えていただきました。
http://twitter.com/Hayabusa_JAXA/status/16013506680

(引用開始)
Hayabusa_JAXA
はやぶさ帰還ブログ
2010.06.13 01:22
6/13午前1時。再突入まで残り22時間です。残り距離は約42万km。検索で有名な某先生も粋なことをしますね。再突入はまだ先です。皆さんも好きな音楽でも聴いてリラックスして休んでください。わたしも大好きな堀光一路さんの「宇宙の星よ永遠に」を聴きながら仮眠します。(IES兄)
(引用終了)

驚きました。
「宇宙の星よ永遠に」は『無敵超人ザンボット3』のエンディング。
最終回、ただひとり主人公が家族たちの犠牲のはてに死線を越え、大破したザンボエースで大気圏突入して地球へ帰還。そして……。という後の感動のシーンで、エンディングの2番が流れます。それはまさに「戦いを終えた宇宙の星」にふさわしい曲です。
CDをお持ちの方は、ぜひ2番の歌詞に注目して聴いてみてください。

こうして連綿と受け継がれていくロマンが、アニメというフィクションを越えて現実世界に「奇跡」をもたらしたこと。これは本当に「アニメを好きでい続けて、見続けていて、語り続けていて良かった」と思える瞬間でした。ありがとうございます。
この「はやぶさ」最後の美しい輝きに乗せられた人の「想い」は、必ずや受け継がれていき、また世の中を変えていくことになると想います。まさに感無量です。
もう一度、すべての「はやぶさ」関係者の方々に深い感謝をささげます。

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» 気になる事 「はやぶさ」関連色々(2010/06/14) [ゲームプログラマにちゃんねら]
「はやぶさ」おかえり。そしてお疲れ様。 [続きを読む]

受信: 2010年6月14日 (月) 14時04分

» さらば、探査機はやぶさ [飄評踉踉]
(cache) はやぶさのカプセルを回収 破損、異常はなし(共同通信) - goo ニュース はやぶさは、『サマーウォーズ』(2007年11月27日脚本初稿完成)の元ネタにされたように、イトカワでのサンプル採取で既に十分なドラマをつくっているにもかかわらず、ここ最近の「こんなこともあろうかと!」 の連続は凡百のフィクションを超えていましたね。... [続きを読む]

受信: 2010年6月14日 (月) 18時53分

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