amazonではまだ「予約」となっていますが、すでに出荷は始まったようです。早い方はもう入手されたでしょうか。
今回は「序」をブルーレイ化したということですが、単に高解像度となった以外に、次の特徴があります。
1)バージョンが1.11になりました
劇場公開時は1.0、前回のDVD時は1.01、そして今回は1.11です。
どこが違うかと言えば、まず全尺が違ってます。数分間、長くなっています。長くなったのは主として第1話に相当するところですが、単に第1話と同じカットを足したのではないところがミソですね。アフレコも追加で収録しています。新作となったところはカット番号が明記されていますので、全記録全集をお持ちの方は読み合わせてみてはいかがでしょうか。意外な発見があるかもしれませんよ。
2)デジタルマスターとなりました
前回のDVDはフィルムからのテレシネですが、1.11はブルーレイ、DVDともにデジタルマスターです。これはアニメがデジタル化されたときからの宿命みたいなものです。「BLOOD」の劇場版の方でもすでにフィルムマスター、デジタルマスターの両方を収録していましたし、「アリーテ姫」の監督取材でも「フィルムレコーディングを繰り返してデジタルの方の色を補正して決めた」と聞いてますので、どちらを正解とするかは本当に微妙です。
こちらの視聴環境ではブルーレイの再現性とあいまって、かなり明瞭度が増しました。全記録全集で描き足されたメカのディテールをもっと見たいと思ってたので、その欲求には応えてます。一番ビックリはヤシマ作戦時の暗い部屋で、後ろに貼ってあるメモ用紙とか見えるようになったことですかね。ただ、使っているPCソフト2種とブラウン管に出したときの黒レベルがけっこう違ってたので、黒方向は多少しまっている方が格好良く見えると思います。
3)BDの特殊機能を使ってます
今回、スポットや予告編が大量に入っているのですが、BD-Jというプログラム機能を使い、視聴済みのものはチェックBOXがつくようになってます。どこまで見たか分からなくなったときに便利です。ただし、ディスクを抜くと消えますが。
解説書に関しては、今回初めて買われる方も少なくないということと、映像特典もメイキングは収録されているので、基本的には1.01から踏襲しています。キャラ紹介、メカ紹介は前回はデザインや写真の都合で原稿は書き上げてあったものが一部略となっていましたので、それを何とか入れてもらい、改訂版となってます。
1.11に関する解説は、特に追記していません。実は原稿は用意してあったんですが、お客さんに積極的に見つけていただいた方が良いだろうということに合意し、カットしました。
確かに自分も細かいバージョン違い(リテイク後)とか、自分で見つけるの大好きでしたからね。「ヤマト」の22話(七色星団)のフィルムが2種類あるとか……。
ご自分で発見された場合には、この先への興味も改めてかきたてられるかもしれませんしね。そういう意味ではこのブログもちょっと余計なことではあるんですが(笑)。新劇場版は、この現在進行形であるところ、ソフトらしく粘土のような柔らかさが面白いんじゃないのかなあ、ということもあり。まだまだ6話分にしかすぎない「新劇場版」を、ずっと以前の「26話+アルファ」の印象で斬ってる発言を散見すると、ガッカリするんですよね。どこまで行くか、まだまだ分からないわけですよ。それは「序」も含めての、めったにない「お楽しみ」なんですよね。そのレベルでは小生も「単なるいちファン」なので、思いきり楽しみたいと思っています。
ともあれ、ブルーレイで高密度情報をぜひとも堪能してください。できれば「破」が公開された後で、また見返してみると良いかもしれませんよ。