鋼鉄神ジーグ Blu-ray Disc BOX
告知が遅れましたが、表題の解説書を担当しました。川越淳監督の2007年のロボットアニメ作品です。単純なリメイクやリニューアルの枠を超え、ものすごい熱気とダイナミズムにあふれたロボットアクションもの。ダイナミックプロの数々のネタを総動員しながら、日本の太古から時空を超えた壮大なSFロマンに結晶させた力ワザは、これはロボットアニメを語るときに必見ではないかという感じで、非常に好感をもって見ておりました。
2007年春は異様にロボットものが多かったのですが、「マジンガーから始まるロボットものの文脈」の中で、頭ひとつ抜けてた感じがします。
本作はHD制作で、すでに先発しているDVDと同じマスターではありますが、やはりBlu-ray時代向きの作品でもあります。解像度の問題もあるんですが、描きこみが多くて動きの速いカットだと、どうしてもDVDのMPEG2では追従できないんですよね。そこを観るにも価値ある作品です。
それで、担当した解説書の話ですね。バラDVD時にはけっこう毎月のように締め切りに苦しみながら作っていた記憶があるんですが(笑)、改めて見てみたらこれが意外にきちんとまとまってまして、網羅性が高いというか、ムック並みの密度感のあるものでした。設定だけでなく美術ボードから、部隊マーキング、コクピット図面や三面図まで入れてるマニアぶりに自分でも笑いました。
というんでなるべく元の構成を活かし、ページネイションを変更して合本1冊化、全108ページ、オールカラーという超豪華なものとして増補改訂した解説書がついてます。BOX時にはコスト問題もあって、バラ掲載時のものより小型化することも多いのですが、ポニーキャニオンさんも太っ腹です。ワンクールアニメですが、こういうかたちで「カンペキ」に近い資料集がついたBOXも、そうそうないと自負してます。
↑BOXは表と裏で1枚のイラストになっています。
↑解説書の分厚さに笑ってください。
↑こんな感じで、掲載可能な色見本資料は全部載せました。ジーグ換装パーツ(なんと新旧共通というところが泣かせる)の全掲載は言うに及ばず、特に怪獣(ハニワ幻神)関係は場面写真なども駆使して、特殊能力とか全掲載しています。変形合体も分解写真載せてます。そこら辺は怪獣マニアの意地です(笑)。立体物などの展開も、これ1冊でOKのはず(もともと裏面資料のないのは除き)。
↑美術ボード、企画書、キャラクターデザインのラフ、イラストギャラリー(旧DVDの描きおろしは網羅)、スタッフインタビューなど資料性も重視しています。
そういうわけで、満足度・幸福度の高い仕事でした。やっぱりロボットアニメって面白いですよね。まだまだ無限の可能性があると思います。
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