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2007年9月

2007年9月30日 (日)

観たいDVDが自宅で焼ける「DVD Burning」

 これまでDVDは買うかレンタルするか、あるいは録画したものを専用レコーダーで焼くか、PCで編集したものを焼くか、いずれかでした。そのどれにも当てはまらないサービスが登場しました。KDDIの「DVD Burning」です。

http://www.dvd-burn.jp/index.html

 専用アプリケーションを使い、DVDドライブつきのPCでネットからダウンロードしたコンテンツを直接、DVDに焼き込む仕掛けです。
 これはDVDという物体が手元に残るという点でネット配信など他のサービスとも棲み分けができてて、しかもネット特有の気軽さもあるので、可能性があってちょっといいなと思ってるところです。
 氷川はアニメ・特撮ジャンルの「DVDナビゲーター」として動画でオススメコンテンツの紹介をしています。ちなみにアニメの紹介はマッドハウス+川尻善昭監督の『CYBER CITY OEDO 808』などという渋いところからスタート。特撮は『レッドバロン』『シルバー仮面』『アイアンキング』と宣弘社+日本現代企画と、こちらも渋いです。

http://www.dvd-burn.jp/public/contents/special/navigators.html

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2007年9月28日 (金)

『ストレンヂア 無皇刃譚』 9/29より公開!

 作画には定評のあるボンズの最新劇場映画が明日から公開です。

戦国の世に名を捨て抜刀を封じた浪人“名無し”と、明に仕えながらも充たされぬ思いを抱く金髪碧眼の剣士“羅狼(らろう)”。謎を秘めた少年“仔太郎”をめぐって、世俗から隔絶した二人の異邦人《ストレンヂア》が、宿命の激突へと向かう! 頼みとするは剣の腕のみ。斬って斬って斬りまくる、息をもつかせぬ日本刀アクションの連続。すさんだ世に、ふと結ばれる孤独な魂の輝き。実写では表現不可能な躍動感と繊細なドラマが、超絶のハイクオリティ映像で眼前に展開する!
主演の剣士“名無し”はTOKIOのメインボーカル長瀬智也が声優に初挑戦。仔太郎少年役はジャニーズJrの知念侑李、仔太郎を助ける僧・祥庵にはベテラン竹中直人と豪華メンバーが好演する。音楽は『海猿』、『ALWAYS 三丁目の夕日』など数々の映画を手がける佐藤直紀。2005年に大ヒットを記録した『劇場版鋼の錬金術師 シャンバラを征く者』に続き、アニメスタジオ・ボンズが全精魂をこめて世に送り出す「男たちの《魂》に響く映画」。最大最強スケールの時代劇が、アニメーションの世界から出陣する!

★「無皇刃譚(むこうはだん)」とは?
上に立つ「王」を求めず、自らも「王」になろうとせず、ただ一途に己の「刃」だけに殉じた男たちがいた。これは王無き彼らの生きた証「刃」を語る「譚(物語)」である。

……というのは氷川がチラシ用に書いた文面ですが、まさにこの通りの映画です。冒頭5分はネットでも無料公開されたことがありますが、そこからもう怒濤のアクション展開。安藤真裕監督はアニメーター、演出家として高名で、とにかく動かして男の生きざまを剣に託して描くということに絞りきっているので、贅肉ゼロ。恐るべき密度感というか、まさに日本刀のような鋭さをもった感動作に仕上がってます。クライマックスの原画担当は、「BSアニメ夜話」の『鋼の錬金術師』の巻でも取りあげた中村豊氏。他にも伊藤秀次、金子秀一、伊藤嘉之、富岡隆司、水畑健二各氏を筆頭に、そうそうたるメンバーが参加。しかも大きなシーン単位で作画を担当しているので、ガツンとくる固まり感があって、非常に見ごたえたっぷりな作品となってます。
注目すべきは『ガンダム0080』『WXIII機動警察パトレイバー』などの監督でおなじみ高山文彦氏のシナリオ。これがまた、台詞や描写にまったく無駄のない恐るべき完成度なんですね。詳しいことはまだ言えませんが、ほんのささいな会話が後で重大な意味を持ってくるという部分が多く、何度見てもその映画的な仕掛けの巧妙さに驚きの発見があります。
アニメーター、脚本家になりたいとか興味をお持ちの方は必見でしょう。

氷川は本作では「オフィシャルライター」としてクレジットされています。具体的にはチラシ、プレスシートなど公式文書になるものを作成。前々からそういう仕事はしてましたが、表記されることはありがたく感じてます。ラッシュ段階でけっこうぐっと来るものを感じたので、気合い入れて作文したという記憶があります。
他には角川書店さん編集の劇場用パンフレットをお手伝いしました。「プロダクションノート」「安藤真裕監督×高山文彦対談」それから映画評として「華麗なる剣戟の秘密 アニメーション・イリュージョン」という題名で、原画を駆使してチャンバラアクションの魅力を解析してます。
こないだの『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』で2万2千文字の原稿を執筆し、「こんなにパンフに文字書くこともそうそうないだろう」と思ってたんですが、『ストレンヂア』もパンフのみ全部加算したら1万7千文字も書いてました。ページ構成もやってますから、作業量あんまり変わらないじゃん!(苦笑)
『ストレンヂア』パンフに関しては他にもいろんな方が映画評を書いてますし、ストーリー紹介やキャラ紹介もたくさん載っているはずで、ムック的密度感のあるものになってます。

映画がどんなもんかご興味のある方には、萩姫役の坂本真綾さんが進行をしている以下のお試しDVDも発売中です。

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2007年9月26日 (水)

BSアニメ夜話第9弾

うっかり告知を失念してました。いままさにオンエア中だと思いますが、今期は以下です。

9/25~9/27 毎晩24時から

★第1夜「ど根性ガエル」
 第2夜「銀河鉄道の夜」
★第3夜「カウボーイビバップ(TVシリーズ)」

上記の★マークに「アニメマエストロ」コーナーで出演しています。
なお、BSアニメ夜話専用のHPができましたので、そちらもご参照ください。
http://www.nhk.or.jp/animeyawa/

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2007年9月25日 (火)

【訃報】逢坂浩司さん

ボンズ取締役でアニメーター、キャラクターデザイナーで著名な逢坂浩司さんが、昨日朝に亡くなったそうです。「かねてより病気療養中」とのことでした。享年45歳。若すぎます。

大阪のアニメ・アールの出身で、『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』で川元利浩さんと交互に作画監督を担当され、キャラデザの代表作は『機動戦士Vガンダム』、『機動武闘伝Gガンダム』、『機巧奇傳ヒヲウ戦記』、『絢爛舞踏祭ザ・マーズ・デイブレイク』、『獣王星』など。『天空のエスカフローネ』や『絢爛』ではアニメーションディレクターも担当されました。
アニメのお仕事としては、とにかくオールラウンド。『Vガン』の子どもから大人までの描き分け、『Gガン』の熱血キャラから、『ヒヲウ』の丸っこい活発キャラまで。もちろん、エスカ、絢爛、獣王星など耽美入ったビューティキャラも壮絶にうまいわけですが、作品を問わずあふれる人間味が好きでした……。

昨夜一報があったときには、本当になんとも言葉が出ませんでした。
私はガンダムエースの取材と0083のイベントぐらいの浅いお付き合いでしたが、それでもスタジオや打ち上げで顔を見ると逢坂さんの方からニコニコっと近寄ってこられてご挨拶をいただくという、「ああ、この笑顔がみんなを引っぱってるんだ」という雰囲気があって、ものすごく優しく安心感のある方でした。
取材で『Vガンダム』に話が及んだときも、あの乳児(下の歯が1本というところがリアル)や子どもたちとの描写が、ご自身の実体験に基づくこと、マチス・ワーカーの話だったと思いますが、家族愛への言及に格別の人間味を感じまして。『ヒヲウ』の魅力の一端にも思いが及んだり……。そのあたり、また話をうかがいたいと思っていたのに、果たせぬこととなりました。

心からご冥福をお祈りいたします。

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2007年9月24日 (月)

発売!「ゲンジ通信あげだま DVD-BOX」

1991年10月から1年間放送。当時、Nifty友人の推薦で見始めて思わずハマった爆笑アニメにして隠れ人気番組が、まさかのDVD-BOX化です。思わず飛び上がってしまいました。ヒーロー星から地球に来た少年・あげだまは、おとものワープ郎の「変換」で気合い一発、ヒーローの“あげだマン”に変身!
……とまあ、キッズアニメの典型的設定で実際にゲームとの連動企画なんすが、みどころは悪の側のワルノリ。ノットリダマス11世こと大富豪・九鬼雷蔵が滝口順平の声で勘違いっぽい指令をくだすと、孫娘の九鬼麗(れい)が女幹部である怨夜巫女(おんよみこ)に変身、合成獣を使って戦い、敗れると怨夜巫女はコスチュームがボロボロになって空へ吹っ飛んでいく……って、なんだかデジャブが(笑)。
まあ、そんなルーチンギャグが無限回転するような作品で、おそらく一般的にはエアポケットというか、あまり回想される機会も少ない作品ですが(なにしろワープロなんて死語ですからね)、逆に! 熱心なファンはとことん熱心という、本来的な意味でのカルト作品ですね。
人気の秘密は、変身前の麗ちゃん(声:玉川紗己子)のキャラ立ちとノリの良さ。「富豪の娘」という記号性のとおりワガママでタカビー(死語)で、変身後はお色気担当の役回りだったりする、ちょっとあまりの扱いだけど、実はとっても良い子。部下の佐藤・鈴木・田中もそこが分かっているからついていくあたり、泣けます。
おまけに油断をつくように驚くべきパロディが入ってきます。スタジオジブリがまだ『魔女の宅急便』や『おもひでぽろぽろ』を作ってたころなんだなー、そういや当時は『美少女戦士セーラームーン』が人気出始めたころなんだなー、同じ声優ギャグ(三石琴乃さん)と変身シーンのカット割りに吹っ飛んだなー(終盤の第49話からです)、などなど当時の日記帳のような(笑)。「おなかのラッパがプー」も、この番組の方がオリジナルです。
いま見ると、ワープ郎の声が渡辺久美子さんなんで感慨深いかもしれませんね、であります。

なぜかアマゾンに普通のリンクが張れないので、スライドショーで失礼します。

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2007年9月22日 (土)

傑作アニメセレクションVol.1

やはり映画は映画館で観るもの体験するもの。
『AKIRA』や『劇パト』の密度感は、劇場のあの大きさと暗さがいると思います。ということで、これはちょっと行ってみたいアニメ名画まつりです。前売りはなんと500円! 東京では『カリ城』と『パト1』をやらないのが残念。まあVol.1なので、2に期待ということで。

http://www.unitedcinemas.jp/news/45/

余談ですが、このWebデザイナーさんは考えてますね。4+4で8枚の写真があるわけですが、四隅を「カップル」という2人組みの写真(業界用語的に「カラミ」と言います)で固めておいて、中央の4枚を「ピン(単体)」で押さえてます。これで構図がもう少し選んであれば完璧ですが、そんなに選択肢もなかった中、少しでも変化をつけようという気持ちが見えます。場面写真にもそういった「カラミ」と「単体」があって意味(ユーザーに与える印象)が違うということさえ知らない編集者やライターが多いご時世、ひさびさに「あ、これは」と思いました。余談の方が長いや(笑)。

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2007年9月18日 (火)

【地デジ】文化放送でヱヴァンゲリヲンのトーク(2)

9/7(金)からスタートした「アニメ文化通信」(隔週)。第2回目の収録が終わりました。今回は『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』に関していただいたメールに答えるというものでした。インターネットでも聞けますが「生ストリーミング」なので注意してください。

<ニュースリリース(インターネットでの聞き方)>
http://www.agqr.jp/modules/news/article.php?storyid=708
<番組表>
http://www.agqr.jp/modules/tinyd0/rewrite/tc_14.html

<9/21(金)>
19:00~20:00 アニメ文化通信
Personality:長谷川のび太・坂祥美・氷川竜介
24:00~25:00 アニメ文化通信(リピート)
<9/22(土)>
9:00~10:00 アニメ文化通信(リピート)
14:00~15:00 アニメ文化通信(リピート)

第3回目は2007年の1~9月までの総括みたいな話題です。何か取りあげてほしい作品などリクエストがあれば、以下へよろしくお願いします。

文化放送Mail:anime-b@joqr.net

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2007年9月11日 (火)

次回9/16(日)三越カルチャーサロン講座

三越カルチャーサロン講座において氷川の講座が開催されます(第3期第3回目)。
会員にならなくても「一日講座」なので個別申し込みも可です。

なお、1年半にわたって講座を担当させていただき、非常にありがたく感じています。
引き続き次のお話もいただきましたが、私の側の諸般の事情で勝手ながら
休ませていただくことにしました。
この回が終わった後、少なくとも次の半年以内には講座はないので、
事実上のひと区切りになると思います。
ぜひともご参加ください。

【氷川竜介が語る、アニメの楽しみ方】

アニメの本当の面白さ、観所、聴き所を通の視点から解説します。

第3回/9月16日(日)『細部に神が宿る アニメ美術のリアリティ』

14時30分~16時30分/参加費: 2,415円(税込)
詳細は以下へhttp://www.mitsukoshi.co.jp/store/1010/culture/lesson_oneday3.html
※氷川講座の紹介は現在公開されていないので、申し込み方法の参考にのみ
 ご参照ください。

パンフレット請求・電話でのお申込みはTEL 03-3274-8595 カルチャーサロンへ

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2007年9月 6日 (木)

【地デジ】文化放送でヱヴァンゲリヲンのトーク

『地デジ』と言えばテレビだと思いこんでる方も多いでしょう。実は小生も、この話が来るまではそうでした。2011年のテレビ放送の地上波デジタル移行は、周波数帯域を空けるためのもので(最近ようやくそういうCMが流れている)、その後の利用にはラジオ放送のデジタル化も含まれているのです。
ということで、すでにして「地上デジタルラジオ放送」が始まっているのですが、文化放送はなんと「超!A&G+」(A&Gはアニメ&ゲーム)ということで、ひとつはずっとA&G関係の番組を放送するということです。しかも! インターネットでも聞くことが可能(恐縮ですがMacはダメだそうです)。
そんな中で9/7(金)から「アニメ文化通信」という1時間番組が始まるわけですが、その「論説委員」として氷川が呼ばれました。第1回目は9/1から大ヒット中の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』について語ってます。なお、番組後半では秋の新番組『ガンダム00』のアレルヤ・ハプティズム役を演じる吉野裕行さんも登場します。

<ニュースリリース(インターネットでの聞き方)>
http://www.agqr.jp/modules/news/article.php?storyid=708

<番組表>
http://www.agqr.jp/modules/tinyd0/rewrite/tc_14.html

……で、ここからが問題?なのですが。
実はインターネットのストリーミングとはいえ、「番組表」の時間に合わせてPCを操作しないと聞くことができけません。まさにラジオと同じ。その代わり、1回のオンエアに対してリピートが3回あるそうです。
とりあえず第1回のオンエア予定×4を示します。

<9/7(金)>
19:00~20:00 アニメ文化通信
Personality:長谷川のび太・坂祥美・氷川竜介
24:00~25:00 アニメ文化通信(リピート)
<9/8(土)>
9:00~10:00 アニメ文化通信(リピート)
14:00~15:00 アニメ文化通信(リピート)

番組は隔週で放送予定だそうで(詳細は番組表で)、当面レギュラーで出続けると思います。第2回目も「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」の話が予定されています。ご意見や質問の受付アドレスは以下です。もちろん答えられる範囲はありますが、がんばって対応しますので、よろしくお願いします。

文化放送Mail:anime-b@joqr.net

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2007年9月 5日 (水)

アナマガ!斉藤舞子の合縁奇縁

 うっかり気づかなかったんですが、前に紹介したCS番組のダイジェスト版がネット配信中らしいです。
 以下からバナーを探してクリックしてください。9/25までだそうです。自分で観ると、必要以上に嬉しそうなのはナニですが、まあ期間限定だからいいかと(笑)。途中もっとスゴイ話があったんですが、まあそれはオンエア(再放送があればですが)をお楽しみにと。

http://www.fujitv.co.jp/cgi-bin/rss/whatsnewFrame.cgi?URL=ana/index2.html?14921

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