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2007年1月

2007年1月30日 (火)

2/15セミナー「漫画と映像の関係」

 以下の趣旨で講演を行います。
 他にも魅力的なお題多数、無料ですのでお時間のある方は、ぜひいらしてください。

「漫画と映像の関係
~相互変換が進化させた日本文化~」

大友克洋氏、安彦良和氏など日本では漫画家が映像作家に転じたり、またその逆の例が非常に多い。そのルーツをたどれば、手塚治虫氏に行きつく。しかし、漫画と映像の変換には、本来は実時間・実空間など超えられない壁があるはずだ。その壁を突破する努力こそが、日本のコンテンツ文化に大きな底力を与えたのではないか。その秘密を探る。

■ 日時 2月15日(木)
 ・開場:12:30 ~
 ・講演:13:15 ~ 13:55
■ 入場料 無料(事前登録制)
■ 会  場 ユナイテッド・シネマ豊洲 (スクリーン1) 
http://www.ngc.co.jp/events/2007/0116_1.html

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堺三保さんの映画留学

 『機動戦艦ナデシコ』その他の作品でSF設定や脚本でおなじみ、堺三保さんが米国USC(ルーカスやゼメキスも出た大学)の大学院に、今年早々から留学されています。
 日々の経験を以下のブログで紹介されているわけですが。

http://sampo.cocolog-nifty.com/fiawolcocolog/

 いやはや、これが面白いのなんの。まだ1ヶ月過ぎていないのに、堪能しちゃいました。
 ハリウッド流の映画作法、演出や脚本の本も、確かに翻訳はされているんですが、読むと聞くでは大違いというか。いやブログも読み物ですが(笑)。ある程度の問題意識を持って、他人の経験談で聞くと、これがすごく腑に落ちることが多いんです。しかも、ものすごい臨場感ある。まるで自分が留学してるみたいな。それもこれも、堺さんの紹介の仕方、文章が面白いからなんです。タダで読んでしまって、申し訳ないくらいです。
 ということで、アニメや特撮に限らず、映画やエンターテインメントの本質に興味ある方は、ぜひ読んでくださいませ。

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2007年1月27日 (土)

大進撃放送BONZO!

 直前の通知で恐縮です。金曜深夜2:30(あと1時間少々後)ですが、東京MXテレビで放送される『大進撃放送BONZO!』に出演しています。
協力したセガのPS2ゲーム『デストロイ オール ヒューマンズ』に関して、開発者というか翻訳者のセガの小堤さんと2人でインタビューに答えてます。
このゲーム、1950年代のアメリカを舞台に「宇宙人になって」(ここが大事)知的生物だと思いこんで牛とファーストコンタクトするとか、失敗したら牛を円盤にかっさらうとか、人間にあんな悪いことこんな悪いことをするというウルトラ愉快な内容です。
もともとは「洋ゲー」で原作の海外のゲームがあるんですが、それを翻訳というのか……まあ、かつて「まんがの国」とかで「日本語版」を作ってるじゃないですか。アレと同じですよね。
私は何か仕事に協力したというよりは、「このオーバーオールの農家の方は、ぜったい声は青野武さんですよね!」(『じゃじゃ馬億万長者』です)とか、そういうアホな話で盛り上がる係と、何か聞かれたら答えたり素材提供したくらいなんですが。
まあ、そういう内幕を語ってます。
他にもパッケージ描かれた開田裕治さんのコメントも流れるようです。

ゲームの方も2月発売を控え、すでにプロモ映像が大受けてるようです。
「ん? じゃあ、ここで観られるのかな?」という場所に上がってるはず。

オンエアが1週間繰り上がったそうで、間際のお知らせで、すいません。
たぶん再放送も何度もやるんじゃないかなあ……。

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2007年1月25日 (木)

訃報:尾形英夫さん

 徳間書店でアニメージュの編集長を務められた尾形英夫さんが今朝がた亡くなられたそうです。
 社会的な位置づけとしては、アニメ専門雑誌の商業化を成功させ、宮崎駿を世に出した方、ということになるのでしょうか。
 数年前の自伝「あの旗を撃て!」は、黎明期特有の熱気に充ちた貴重な証言満載です。

 心からご冥福をお祈りしたいと思います。

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2007年1月23日 (火)

アニメディア 2007年02月号

 掲載がすっかり遅れました。藤津亮太氏と漫才コンビを組んで?若い読者に面白おかしくTV版ファーストガンダムを紹介すると言えば聞こえはいいが、オヤジが押しつける感も強くあり、さらにそこで笑いを取ろうという何重にもひねった無謀企画(編集長発案)。その第2弾の記事が掲載されています。
 今回はアニメーター経験を題材にした漫画「アニメがお仕事!」で著名な(個人的にもファンである)石田敦子さんを交えて「トリオ・ザ・ガンダム」というユニット(笑)でお送りしております。年末のカラオケBOXを4時間占拠して、あれこれバカなガンダム話をするという。いや、たまにマジメに良いところも言ってますが……。写真選びもその場でやりながらでした。
 石田さん、よほど印象が強烈だったのか同じ号のエッセイ漫画の方にも体験談を書かれてて嬉しかったです。まあ、普通こういう仕事はないっすよ、確かに(笑)。でも、私にしてみれば、一番最初にスタートしたとき「私、漫研のガンダムネームがジョブ・ジョンだったんですよ!」という石田さんのカミングアウトというかツカミに全部持ってかれた印象の方が強いですよ(笑)。ガンダムネーム! しかもジョブ・ジョン!
 「WやSEEDで女子ガンダムファンがってよく言われるけど、ファーストガンダムって最初はガルマ様、シャア様って、女性ファンに受けたんですよ」「猫ミミキャラだって、浪花愛さんのシャア猫、ガルマ猫がルーツにあるんですよ」などと私は常々言ってるのに、ガンプラ以後の記憶の強い男性陣になかなか信じていただけなかったんですが、期せずして有力証言!
 あと、現場では「これは闘将ダイモスですかねー」などと言っていた、ガンダムのカンフーアクションの連続写真(笑)とか、ブライトはスキンシップ好きとか、他ではめったに見られないTV版ファーストの赤裸々なる真実(?)が満載です。
 しかし、爆笑しすぎてせっかく持っていった「アニメがお仕事!」の単行本にサインいただくのを忘れちゃいました……。トホホ。

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トップをねらえ2! & トップをねらえ! 合体劇場版

 大きなBOXが届きました。ノリコとノノのフィギュアがついた豪華版DVDです。
 劇場公開時のパンフを担当した仕事ですが、こちらの方では田中公平さんのインタビューをお手伝いしました。それは4枚目のDVDに収録されているのですが、えっ、4枚?
 そうです。第1作目DVDが2枚ついているのです。
 最初「上映版ディスク」という意味がわからなかったんですが、「劇場公開時に使用した全編スクィーズ収録版を同梱。スタンダートサイズから亜シネスコへの画角変化を再現」とあって、ようやく納得。
 OVA版6話だけがワイド画面なんですが、確かに公開時はビスタのスクリーンで最初は左右に黒帯、最後は天地に黒帯が入ってました。それをスクィーズ収録で再現したというわけですね。ただ、これをやると大半が「スタンダード画面なのにスクィーズ収録」という要するに黒帯の分だけ情報が不足して画質が劣化するわけで。劣化していない方を正式な商品としているわけです。
 なんともはや凝った仕様です。
 なお、個人誌で発表した短文を「評論集」の方に合わせて発表しました(商品情報はそちらで)。

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2007年1月19日 (金)

三越カルチャーサロン第2回

 今度の日曜日に開催されます。お時間のある方は、ぜひどうぞ。

http://www.mitsukoshi.co.jp/store/1010/culture/lesson_oneday3.html

氷川竜介が語る、アニメの楽しみ方
NHK「BS アニメ夜話(アニメ・マエストロ)」や各メディア・雑誌で活躍中のアニメ評論家氷川竜介の特別講座です。劇場公開や深夜枠の拡大でアニメが氾濫する現代、アニメの本当の面白さ、観所、聴き所を通(ツウ)の視点から解説します。
日時: (1)1月21日(日)「アニメを躍動させる力と技~作画と特殊効果~」
(2)2月25日(日)「アニメに命を吹き込む~音響演出、音楽、声優~」
各日14時30分~16時30分

講師:氷川 竜介(アニメ評論家)
参加費:2,310円 

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2007年1月11日 (木)

細田守監督『時をかける少女』DVD予約開始

 単館系で持ち回り上映を主眼にしている事情もあって、なかなかDVDリリースが決まらなかったアニメ映画『時をかける少女』ですが、ようやくamazonで受注開始となったようです。気になる発売日は4月20日。
 詳細内容、仕様は未のようです。それにしても、いきなり1位(1月11日時点)とは。当然だという気持ちと、素直な驚きが入り交じってます。世の中、まだまだ捨てたもんじゃないというのか(笑)。
 「完成した時点からすでに古典」というのは、公開時に思いついた言い回しですが、この映画は何度観てもそのときの年齢や環境や心情によって、違う意味あいを見せてくれる、そんな類の映画ですので、DVD化でまたその輝きを見せるのだと思うと、いちファンとしても発売が楽しみです。そして、レンタルなどを通じてさらに多くのファンを獲得し、どこかでフィルムの上映もずっとずっと続いている、そんなかたちが続いて、映画自体が「時をかける」ようになっていくといいなあと思ったりしています。


時をかける少女 通常版

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2007年1月10日 (水)

劇場版「鉄人28号 白昼の残月」HP

 3月に公開が予定されている劇場映画「鉄人28号 白昼の残月」(今川泰宏監督)のホームページ、コンテンツ関係がオープンになりました(音が出るので注意してください)。

http://www.tetsujin28-movie.com/

 氷川は文章関係のお手伝いとプレスシートの構成などを担当しています。

 もうひとり、鉄人の操縦者ショウタロウが現れるところから始まり、全編はかつての日本映画のような濃厚なムードをたたえ、音楽はなんと伊福部昭! なかなかの異色作として仕上がってます。
 前評判的には「劇場で観て泣ける」と。音楽に身を包まれ、リアルサイズに近い鉄人を闇の中で観るのがいいんでしょうね。劇場でご覧になれる方は、ぜひに。

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2007年1月 7日 (日)

ウルトラマン 主題歌大全集

ウルトラマンシリーズ生誕40周年記念
ウルトラマン 主題歌大全集 [Compilation]

 この手のコンピレーションは死ぬほどたくさん発売されておりまして、さらにウルトラマン自身も作品もかなりの数が増えてしまったので、正直自分も何をどう買っていて何を買っていないのか、わけがわからなくなってます。
 まあ、そんなときに『ウルトラマンメビウス』で40周年の節目ということで、この3枚組が出たわけですが。最初は「またか」と思ったのですけど、これはちょっとお買い得かも。

 1)「ウルトラまいどCD」(出光スタンドで配布)のみ収録だった
  『ウルトラマンゼアス』が収録されている
 2)昨年秋の劇場版メビウスの主題歌「未来」(KIYOSHI)が収録
 3)全TVのOPとEDは当然として、劇場版の主題歌・挿入歌を網羅
  (漏れは不明? 「ULTRAMAN」って主題歌ないんだっけ?)
 4)ボーナストラックで、ネオスとかナイスとかアンドロメロスとかTV版
  キッズとかディスコウルトラマンもフォロー

 まあこんな感じなので、かなり曲はダブってはいても、補完用CDとしての要件はバッチリ満たしていると思います。
 逆に「あれ?」と思われるかもしれないところは……。

 ・TV版の挿入歌であってもOP/EDで使われていないものは、
  どんなに重要な曲でもバッサリ切ってます。
   →つまり、『Q』~『タロウ』は各1曲しか入っていない
 ・最近のコロムビアのコンピレーションの常として、時系列が逆順に
  入っている(つまりメビウスからマックスを経て、どんどん時代を
  さかのぼる感じで収録)

 全曲入っていて編年体で収録というのは、自分でプレイリストを作るしかなさそうですね……。まあ、その素材としては充分というところでしょう。

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ガンダムエース 2007年2月号

寄稿題名:ガンダムの時代 第52回「TV版の中落ちに感じる美味しさ」(2)

 うっかりして去年のうちに紹介するのを忘れていました。
 いやーゾックですよ、表紙がゾック!
 まさかのラインナップに狂喜です。思わず記念にコンビニに走って、売り出したばかりの食玩をひいて、狙ったとおり一発でゾックをゲットですよ! 調子に乗ってジュアッグ欲しさにもう1個引いたら、またゾックが出たのは、さすがに嬉しくなかったですが(笑)。
 ゴッグとのツーショットという構図も、なかなかいいですよね。富野監督のラフが大河原邦男さんの手でカッチリしたメカになって、それがさらに安彦良和さんの手で「キャラクター」になる。これぞモビルスーツの醍醐味ですよ。
 漫画の本編中でも、水中進むのを足下の方から見たゾックという生まれて初めて見る構図があって、そのあまりの格好良さにうなりました。あのほとんどビックリドッキリメカのゾックが格好いい! そのマジックこそが美味というもの。あと、ゾックの搭乗者に関してちょっとしたお茶目なシーンが追加されていて、これはサービスでしょうね。
 この後に出るメカは、ゲルググ、ギャンが出るとしても(劇場版準拠だとギャンは出ないかもしれませんが)、それ以外はもうほとんどが人型を離れてしまうので、手足があるために「モビルスーツ」と呼ばれるゾックの「ギリギリ感」には格別な思い入れがあります。

 自分の方の連載は1号前の続きで、TVシリーズ後半の「TVならでは」の行間に関するアレコレです。後半BOXはいよいよ今月下旬ですが、少しでも楽しんでいただけたらと。
 今月からいよいよ福井晴敏さんの『機動戦士ガンダム ユニコーン』も連載開始。妥協のないハードな文体、安彦良和さんの美麗なイラストも決まっています。

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2007年1月 3日 (水)

1月6日(土)「哀しみのベラドンナ」イベント

虫プロダクションの長編、アニメラマ三部作の上映後、『哀しみのベラドンナ』に関するトークイベントを行います。

場所:ポレポレ東中野

<タイムテーブル>
哀しみのベラドンナ 13:00/19:20
千夜一夜物語    14:45
クレオパトラ    17:10

日時:1月6日(土) 19:20の回終演後、20時50分より15分ほど

『哀しみのベラドンナ』(山本暎一監督)はイラストレーター深井国の世界そのままに構築された中世魔女狩りの物語。「親子で見れない」と副題がついているとおり、かなりエロティックな表現を中心に据えた作品ですが、さまざまな技法でアーティスティックな表現に挑んだ映像は一見の価値ありです。
制作された1970年代初頭ならではの「大人のアニメーション」という概念を、たぎるようなエロスとともに真っ正面から受け止めてみてください。かなり衝撃的なものに映るはずです。

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新年のご挨拶

 あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

 コミックマーケットへお越しいただいた方々、どうもありがとうございました。

 三が日は外出しておりましたので、ご挨拶が遅くなって恐縮です。新たなる2007年につきましては、かなり前から動いていた仕事に関し、いくつか実現に向けてドライブをかけるところからスタートすると思います。春先に「BSアニメ夜話」の大物があることを皮切りに、今まで手がけてこなかった分野の仕事もすることになると思います。いろんな話がすでに走っているところから始まる年も珍しいと思います。

 具体的にはおいおいお知らせしていきます。至らぬところも多いかと思いますが、今年も変わらず「アニメ・特撮の味方」であり続けることで、新たな楽しみの切り口をみなさんとともに発見しつつ、自分の好きな分野の発展に寄与していきたいと思います。

 どうかよろしくお願いいたします。

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