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2006年11月21日 (火)

FLAG Vol.3

寄稿題名:志が心に染みるアニメ――『FLAG』

 原作・総監督:高橋良輔(『装甲騎兵ボトムズ』)の最新アニメ『FLAG』の第3巻に寄稿しました。最初は「変わったコトするなー」ぐらいだったのですが、見続けるうちにどこかで「カチン!」とスイッチ入って、ものすごくのめり込んでしまいました。
 リアル感、没入感という点では、間違いなくアニメ最先端の地平を行ってます。宮武一貴氏のデザインしたロボットも出てはきますが、戦闘のリアリティがすさまじい。この3巻に入っている制圧行動のプロセスを観てると、「リアルロボットアニメ」とかいう既存の単語が意味なくなったとまで思ってしまいます。
 DVDは音響監督・百瀬慶一氏の5.1chサウンドになってるはずなので、その点でも再見が楽しみです。
 原稿の一部はこんな感じ(最後に掲載)。作風をくみとっていただければと思います。
 なお、この6話でいったん間をあけ、7~13話で完結に向かいます。すでに最終回の予兆とか出ているので、その点でもドキドキものの3巻ですね。

 他にも『FLAG』では、MXテレビの紹介番組で高橋良輔監督と対談をさせていただく予定です。硬派な方では、もっとも注目している作品ですね。

(抜粋)
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 斬新なカメラ視点、迫真の映像素材、ドキュメンタリータッチの編集。本作は、デジタル技術で新展開を迎えるアニメシーンに大きな意義を刻みこんだ。その映像が見せるものとは?
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(略)画面は驚異の映像を次々に展開し始める。戦場のスチルや動画と生活感あふれる日本のスチルが交錯し、シャッター音がカットを刻む。永劫の時空を漂流するかの音楽に乗せ、男性が渋い独白を続ける。やがてゲージや表示のついたカメラ画面はフレームを揺るがせながら移動し、対象を捉え始める。結局、カメラを操作する語り部はなかなか写らない……。
 これは、誰かが事物を見つめて解釈をしている語り口。「人称」を明らかにしながら、その地平で人肌を求めてドラマを展開させる新しい作法なのだ。
 このようにして既存のアニメ映像の文法をはるかに超越した表現が、「何か特別な感じ」をフィルム全体に賦与する。そして、物語の主舞台が現実と地続きのリアリティあふれる紛争地域だとわかり始めると、そのフィーリングはテロが身近という現実の恐怖感に直結し、主人公・白州冴子とともに観客をその地へと誘い、没入させてくれる。(略)
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 では、現行の他のアニメ作品と『FLAG』の映像テイストは、何がどう違うのだろうか? その核を凝縮すれば、「緊張の連続が醸し出す臨場感」ということになる。それを底支えするのが、「誰がどんな機材でどのような状況下で撮影したのか」をクリアに伝える「カメラの人称表現」だと言える。
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